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- 臭右衛門:
- 一嗅さ〜ん。
- 一嗅:
- 臭右衛門さん。しばらくぶりですね。どうしてたんですか?
- 臭右衛門:
- いや、拙者あれからしばらくワキガについて考えたのでござる。
この国に、少数派であるワキガとして生まれ、これからどうすべきか。
- 一嗅:
- 臭右衛門さん……。
- 臭右衛門:
- 上様にも相談しました。
上様はどう考えているのかと。
- 一嗅:
- 臭群様はなんと。
- 臭右衛門:
- 上様はこう仰いました。
「臭右衛門、そちの気持ちはよくわかる。
しかし、わしは今ワキガを治療するつもりはない。征夷体臭群としての務めを放棄するわけにはいかぬのだ。
少数派として生まれ、それゆえの疎外もあれば義務もある。もちろんそちがワキガ手術を受けるならばしばし暇を取らそう。
そしてわしがこの義務を果たし、次の世代に手渡すことができたら、そのときは皆の仲間に入れてもらいたい。
ワキガのない生活を送りたい。それまではおぬしにも迷惑をかけるが忍んでくれ」と。
- 一嗅:
- 臭群様……。
- 臭右衛門:
- 拙者決め申した。
まだ今はワキガの手術はいたしません。
しばらくは汗を拭き、デオドラント剤を使い、肉食を控える。
これでいいのでござる。
- 一嗅:
- お二人のお志はよくわかりました。
僭越ながらわたくしから、この言葉を贈らせてください。
嗅げば在る嗅がねば在らぬワキガ臭 心のうちになにか在るべき








